相続人調査・相続財産調査

相続人調査

相続人調査とは、誰が亡くなった方の相続人が誰かを調査することです。遺産分割等の手続きにおいては、相続人が誰であるかを特定する必要があります。
調査方法は、亡くなった方の出生~死亡までの戸籍を市町村役場で取り寄せ、相続人を辿っていくことになります。相続人であれば、市町村役場の窓口での申請のほか郵送申請もできますが、被相続人が亡くなってから何年も経過している場合など、相続関係が複雑になっている場合がありますので、そういう場合には司法書士や弁護士など専門家に依頼されることをお勧めします。

相続財産調査

相続が発生した際に、まず進めなければならないことの一つが「相続財産調査」となります。相続財産調査とは、亡くなった方の遺産の調査で、不動産や預貯金などのプラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産を含みます。そして、それらの財産を適切に査定し、遺産総額を確定させることが大切です。
具体的な相続財産調査には以下のような方法があります。

預貯金の調査

亡くなった方名義の預貯金口座のある銀行等が分かれば、相続人として、残高証明書や入出金明細書を取り寄せることができます。銀行などの窓口では、相続人であることが明らかになる戸籍等の提示を求められますので、銀行等に事前に確認し準備をしておきましょう。
残高証明書を発行する際は、いつの時点のものが必要かを指定する必要がありますので、相続が発生した日(被相続人の死亡日)を基準に発行を依頼します。
入出金明細書については過去10年程度まで遡って取り寄せをすることが可能です。生前贈与や一部の相続人が財産を使い込んでいる場合があったり、明細書から証券会社との取引や保険契約、積立金などが判明する場合がありますので、入出金明細書についても取り寄せをして、過去にどのような入出金があったかを確認しておくのが良いでしょう。

不動産の調査

亡くなった方名義の不動産を調べたい場合、まず固定資産の名寄帳を取り寄せます。名寄帳とは、所有者別に土地や家屋に関する情報を一覧表にした、市町村役場が作成する台帳のことです。名寄帳は、所有不動産がある市町村ごとに作成されるため、複数の市区町村で不動産を所有していると考えられる場合には、それぞれの市区町村役場で請求する必要があります。

次に、名寄帳の取寄せにより判明した不動産について、登記簿謄本(登記事項証明書)を取得し、現在、その不動産が誰の所有で、どんな担保に入れられているか等を調査します。

登記簿謄本の取得ができたら、不動産業者に査定をしてもらうなどして、不動産の価値を算定します。

借金の調査

借金の調査には、まず、取引のある借入先を特定する必要があります。借入に関する契約書がないか、借入先からの郵便物(督促状等)がないか、預貯金の入出金履歴に借り入れや返済と思われるものがないかなど、借金に繋がる情報を探し出します。

次に、信用情報機関に情報開示請求をするという方法があります。信用情報機関とは、銀行や消費者金融などの金融機関から提供された信用情報を管理・提供する機関のことで、①株式会社日本信用情報機構(JICC) 、②株式会社シー・アイ・シー(CIC) 、③全国銀行個人信用情報センターの3つがあります。なお、個人間の借り入れや奨学金など、信用情報機関への開示請求では判明しないものもありますのでご注意ください。

借入先が判明したら、債務の残高の調査を行います。借入先の金融機関等に問い合わせをして、借入金の残高証明書を発行してもらうよう依頼します。
ただし、金融機関とやり取りをする際は、返済を求められても「遺産の調査中」とだけお伝えし、返済の約束をしないように注意が必要です。

預貯金解約

亡くなった方の預貯金の解約手続きには、遺産分割協議書や、亡くなった方の出生~死亡までの戸籍や、相続人全員の戸籍謄本・印鑑登録証明書などが必要になります。
必要書類を一式揃えて持って行ったとしても、窓口で1時間以上待たされることもあり、平日お仕事をされている方にとっては時間を取るのが難しいことがあると思います。
弊所では、預貯金の解約手続きについても代行いたしますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

不動産登記

不動産の相続登記手続きには、登記申請書のほか、遺産分割協議書や、相続人全員の戸籍謄本などが必要になります。
相続登記の手続きは窓口での申請のほか郵送での申請も可能です。相続登記が完了したら、「登記完了証」と「登記識別情報」が発行されます。

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